☆★依頼車両的なぁ~2☆★アクシス90
本日、早速先日入庫したアクシス90をバラシたいと思います♪
始めに駆動系の点検を行います
こちらに初めてこの車両を拝見した時に、色々話をして、作業依頼をお受けしてこの日は取り合えず帰宅する感じで、後日車に乗せてこちらまで来て頂く段取りになりましたが、色々と某ショップの話を聞き、チョイと駆動カバーを外し現状把握してみたいと思いましたので確認して、何やらやはり何かおかしい部品チョイスをしておりました
まずエンジン停止時で、ベルトの張りがダルダルで、プライマリーの落とし込み量がそれ度攻めてる感じではないのに、セカンダリー側がかなりベルトが上がってるのが気になりました
依頼主さんにお聞きしたら、某ショップさんでプライマリー側も交換したと言っておりましたが、どこ製の物を使用する等は具体的には伝えてないらしく、どうせですのでプライマリー側をバラシ確認致しましたが、横○製が使用されておりました
フェイスは2XX純正
そして、取り合えず元に戻し、一番悪さをしてると思われるベルト(P○S○製)だと思い、ベルトのみ3WF純正に組み直し(ベルトの張りはきちんと張れております)、他の部品はそのままで組み、依頼主さんにこの状態で試乗して頂きましたが、「何か加速がダイレクトになり変速もスムーズでベルト交換だけでこんなにフィーリングが変わるとは」と目から鱗状態でした
そして某ショップさんで手を入れた時のフィーリングと私がベルトのみを交換した際のフィーリングと比べてどちらの方、体感出来ましたかと聞きましたが後者と言う事でした
色々事前にお話した事が体感して理解出来たみたいです
そして本題ですが、先日駆動カバーを外し、プライマリーをバラシた際、ベルトはP○S○製に戻し、何やらプーリー、フェイスがタッチがしていない感じで(最大変速していない)マーキングを引いておきましたので、確認の致しましたがやはりフェイスタッチしておりません
この様にマーキングが残っており、接触痕も見当たりません
因みに横○プーリー、2XX純正フェイスは頂点カットされておりますので尚更です
ローラーガイドのローラーの稼動痕を見て頂ければ判りますが、全然ローラーがランプレーを押し出していない(変速していない)のが判ります
まぁ~理由は何故かは判ってはいますがぁ~
それは
P○S○製ベルトを実測致しましたが、幅は16.8mm、驚くべきが長さが813mmと長過ぎなのです
因みに3WF純正ベルトは約790~795mm、キ○コ製旧3WF用(52300)で800~805mm、カ○は(900)が805mmって感じですので、かなり長いのは理解出来るかと思います
基本私の場合、3WFエンジンを仕上げる場合は、3WF純正、もしくは4JP純正、3VP純正、5SU純正(初期物)を使用して色々な幅のものでセットします
チョイと特殊なセットする際、ハイギアを入れるまででは無いがチョイとハイ気味にごまかしたい場合に、キ○コ製を使用してセットする事は御座います
何回も言いますが基本は純正ベルトです
ベルトはあれだけ長く、エンジンがほぼSTDの状態で、発進ではベルトの張りが無く、無論長いという事はロスになっているのは明白で、最大変速時(実際はフェイスタッチしておりませんので、正式には変速中)、ベルトが長いのでプライマリー側では上まで変速してるのでしょうが、セカンダリー側では内側までベルトが落ち切っていませんので、実際には変速は不十分で、尚且つロスになっています
ウェイトもトータル30gというのもうなずけます。これ位のウエイトセットでないとベルトが長過ぎる為、変速の溜めが出来ないからです
このベルトをお勧めと歌い選定しているのが私的に理解に苦しみますねぇ
ですのでベルトと言う物は長くすれば、最高速が稼げる的なぁ~感じでは無いという事です
必要最低限のベルトの長さで、ベルト幅、セカンダリーの稼働域をを増やし、アイドリング時はプライマリー側がベルトがボスに接触せず、ベルトの張りがきちんと出る所をを見極め最落とし込みすべくボスシムで調整、セカンダリーはトルクカムの加工をして、低速域に稼働域も若干増やす事で(0.4mm)、セカンダリー側でのベルト位置が上がり、尚且つベルトの張り持たせる様になります
そしてセカンダリー側をバラします
トルクカム(3AA純正)も某ショップさんで仕上げて頂いた物みたいです
オフセットシムは入っておりませんでした
クラッチ、アウターはSTD(3YJ純正)
センスプは5FA1純正(これも某ショップさんにて交換)
クラスプ(赤)は横○付属品かと思います
3AA純正トルクカムを目視致しましたが、やはりスリットが段減りしておりました
アップにするとこんな感じです
ですが何やら違和感がぁ~
オフセットシムが入っていませんでしたが、スリットを見ますとかなり高速側が延長加工していますが、もしかするとオイルシールの取り付ける箇所を1mm程度掘り下げ、尚且つ筒部分もチョップしてシムを入れなくとも、稼働域を増やす事の出来る様に仕上げてる可能性が御座います(スリットの延長具合は約1.0mm弱程ですので4VP、5FAエンジン用位かと思いますが、3WFは純正ベルトを使用する場合は実際ここまで延長しても意味が無いのが現状です)
実際筒部分を計測致しましたが、このトルクカムは約30mm、STDは約32mm位ですので、間違いなく加工しております
本当は新規で純正トルクカムを加工して装着した方が良いかと思いますが、予算の関係上きつそうですので、実際修正で使用可能ですので、スリットを修正致しますが、またチョイと違和感がぁ~
写真を見て頂くと判りますが、低速側も加工してるように見えるかと思いますが(加工痕は御座います)、3AA、3WG、3FC純正トルクカムはデフォの状態ですと、フェイクストシーブとトルクカムがフェイスタッチしてる状態でピンが収まらないので、若干トルクカムとフェイクストの末端に隙間が出来ています(約0.4mm程)
ですのでタッチした状態で、ピンが収まる様に延長加工するのがセオリーですが(私もオクでトルクカムを加工して出品しておりますのでww)まったく収まってはおらず加工不足で、ずさんな仕事をしてる感じです(こういう所で技量が大体判断出来ますねぇ~)
↑で説明したオフセットシムを入れずに稼働域を増やす加工をしてるのに、ここは何故キッチリ攻めていないのか理解出来ません
そして修正後です
この様に仕上げませんと何の意味も御座いません
この様にタッチしております(デフォは隙間が有ります)
もう片側も低速域の延長加工も修正して、各スリットの段減りを修正、バリ取り、面取りして完了♪
スリットのピン稼働域はこんな感じです
上側のオイルシールが入る箇所は稼働域分ザグリ、筒部もそれと同等の寸法までチョップして稼働域のオフセット量を稼いでいるという訳です(延長加工の仕上がりの悪さから察するとここは外注で持ち込み加工してるような感じかなぁ~と思います)
フェイクストシーブはオイル、ベルト粕だらけでしたので洗浄致しました
トルクカムは洗浄後、オイルシール、Oリングを組みました
グリスを新規で塗り(私の場合実はかなり少量のグリスで抑えています)完成
長々となりましたが、本日の作業はまだ続きが御座いまして、後ほどまた更新したいと思います
ですが、またまた違和感を感じる箇所がぁ~
でわでわww