☆★依頼車両的なぁ~トラブル発生★アクシス90 3WF 3VR JOG
以前、製作した車両が再入庫してきました
依頼主さんの話ですと、すこぶる調子良く走っていたみたいですが、約1k程全開走行後、スロットルOFFからONにした際エンジンが吹けなくなり、恐らく瞬間的にヒートして腰上が抱き付を起こしたと思われます
エンジンストール後、エンジンを冷却して再度エンジン始動しようとしたらしいでしたが、若干圧縮も低くなってるのと、軽くスターターモーターが回っていたので、何かしらトラブルになってる事は依頼主さん自身把握出来たみたいです
ですので、ご都合が良い時に車両を積載して、コンビニの駐車場にて待ち合わせして、車両の状況の判断をすべく、荷台の上でチョイと目視しつつ点検を行いました
初めにキックして圧縮の確認を致しましたが、完全には圧縮は抜けてはいない物、キックした感触が重い(抵抗が有る)感じは有りますので、この段階で7割方腰上の抱き付きにてエンジンストールしたのが把握出来ました
次はプラグを確認。8番プラグを使用しておりますが、若干メイン領域が薄い感じです
マフラーを取り外し、シリンダー排気口から目視致しましたが、特にピストン上面も状態は良くデトネーションが過度に起きてピストン穴開きによるエンジンストールでない事は把握出来ました
そして、シュラウド(シリンダー部)を取り外し、ヘッド付近の吹き抜けを確認しましたが、吹き抜け痕は御座いませんでした
そして、念の為1次圧縮漏れの恐れも御座いますので、リードバルブも確認致しましたが、割れも無く正常の状態でした
通常、腰上の抱き付きの場合、エンジンストールして、エンジンを冷やし再始動すると、エンジンは大体掛かりますが、この車両の場合全く掛からなくなっていたみたいですので、恐らく抱き付きでも、重症な部類(私の予測では、恐らくヒートにより、スリーブとのピストンクリアランスが無くなり、削れたアルミ片がピストンリングに挟まり、動きが悪くなった事で、圧縮漏れを起こし、エンジンが始動しないのが原因かと思います)かと思います
無論、圧縮が落ちておりますので、キャブレターからのガスも吸い上げられ難くなっておりますので、キックを何回も蹴っても、プラグは濡れません
この段階で、抱き付きが原因でエンジンストールしたのは確定です
ですので腰上をバラシ、軽症ならピストンASSYを新品に交換して、シリンダースリーブ内の傷の状態なら、ボーニングして修正して組み上げ、リセッティング(キャブレター、点火時期等)して行きますが、腰上が特にシリンダースリーブが修復不可な状況ですと、腰上を新品にして、再度フルポート加工して組みつける形になるかと思います
ここはバラしてみないと判断出来ませんが、何とかピストン交換のみで修復出来ればと思います
でわでわww